沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
沖縄水産高等学校
ツナーズメンバーの思いを背負い、マグロの町、糸満市を世界へPRしたい!
沖縄らしくエイサーの賑やかな音楽に合わせ、小学生にマグロ解体ショーを披露する「ツナーズ」。リーダーの仲田さんはそこでの経験を全国産業教育フェアで発表し、全国最優秀賞を受賞した。
「ツナーズ」結成!その活動内容とは。
「小学生に向けてマグロ解体ショーをやってみないか?」と先生に声をかけられたことがきっかけで「ツナーズ」が小さな産声をあげた。ここ数年はコロナ禍で実施できていなかったが、10年ほど前から同校が魚食文化を継承していくための大切な海洋教育推進プログラムとして行われていた活動に、ツナーズは沖縄水産高校の在学生として参加できるチャンスを得た 。まずはメンバーを集め、先輩たちが遠洋航海実習で捕って保存していた体長1メートル、重さ30キロのマグロを使って練習から開始した。解体ショーではマグロの部位の説明をしたり、沖縄らしくBGMにはエイサーの要素を活かした振り付けも加え、エンターテイメント性を取り入れ、工夫を凝らした。実際にマグロ解体ショーを初めて見た小学生は、大きなマグロに目を輝かせ、歓喜の声をあげてくれた。捌いたマグロを使った丼や、余った骨身のあら汁をいっしょに食べていると地域の食育に携われることを実感し、やりがいを感じた。
ツナーズの活動を全国、そして世界へ!
熱心にマグロ解体ショーの活動を継続していると、水産高校ならではの全国水産教育研究会全国大会に挑戦する機会が巡ってきた。マグロ解体ショー「ツナーズ」としての活動を通して、体験したことを発表する絶好の場。挑戦しない理由はなかった。まったく経験したことがない弁論発表。どうすれば印象的に伝えることができるだろう? 仲田さんは国語の先生には文章を、音楽の先生には話の抑揚の指導を仰いだ。身振り手振りを加えて発表する動画を撮影し、何度も見返しては改善を加え、練習を繰り返した。その結果、見事に全国大会で最優秀賞を受賞した。「手探りな練習で思うようにできないこともあったけど、先生がたの指導や力を貸してくれたみなさんの協力が勝因だ」と謙虚な仲田さん。この大会で、人前で話す表現力が身につき、リーダーシップにも磨きがかかった。今後は、世界中の商店街やスーパーでマグロ解体ショーを披露し、マグロの町「糸満市」をPRすることが夢だと語ってくれた。
マグロ解体ショーでの一コマ。子どもたちの歓喜の声が、ツナーズのやりがいに繋がる。
日々の練習が実り、手にした全国最優秀賞の賞状と盾。きっと一生の思い出になるだろう。
沖縄の高校力 2023 沖縄の高校力 2023 沖縄水産高等学校 (ツナーズ)
仲田 旭 (中央下)
Asahi Nakada
沖縄水産高等学校海洋技術科2年。マグロ解体ショーの依頼があれば、どこへでも積極的に出向いて披露したい。子どもたちへの食育への関心が強く、マグロを通して海への関心を高め、豊かな海の保全に繋げる一役を担う。
新垣 怜 (右下)
Rei Shingaki
花城 令安 (左下)
Reia Hanashiro
赤嶺 海人 (左上)
Kaito Akamine
金城 優斗(左上中)
Yuto Kinjo
糸数 温斗(右上中)
Haruto Itokazu
上原 志楓 (右上)
Shiryu Uehara
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。