沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
八洲学園大学国際高等学校 知名 昴海さん(総合格闘家)
プロ昇格で夢のスタートラインにオールラウンダーの総合格闘家を目指す日々
11歳で柔術の世界大会で優勝。16歳の時にアマチュア修斗沖縄選手権で優勝し、同年開催された全日本大会では3位に入賞。プロの総合格闘家になった知名さんに、夢を叶えるまでの軌跡と新たな目標をインタビューした。
「強くなりたい」その一心で武道の道へ
幼い頃から格闘技が好きで、「強くなりたい」という気持ちから、4歳で空手を始めた知名さん。その後、柔術、キックボクシングと種目を増やし、プロになるという夢を掲げ、中学3年生で総合格闘技を開始する。聞くと、格闘技は「打撃系」「組み技系」「総合系」の3つに分類することができ、知名さんが習得してきた空手とキックボクシングは「打撃系」に、柔術は「組み技系」に分類され、2つの要素を取り入れた打撃、寝技、組み技、関節技、締め技を織り交ぜて競うのが「総合系」ともいわれる総合格闘技などにあたる。つまり知名さんは、打撃や寝技などさまざまな競技の要素を体得した後に総合格闘技に移行、アマチュア修斗で沖縄選手権を制し全日本選手権3位に輝いた結果、高校1年生にしてプロの総合格闘家に昇格したのだ。
デビュー戦に向け調整「無敗記録を作りたい」
知名さんは練習に重きを置くため、高校は通信制を選択。朝9時から遅い日は22時頃まで、途中、休憩やキッズクラスの指導を挟みながらジムにこもり練習を重ねる。加えて、自宅では空き時間を利用して筋トレやランニングを行うなど、身体づくりに余念がない。プロ昇格後の意識の変化をたずねると、「対戦相手がプロの選手だから負けて当たり前ではなく、互角に戦ってやるというプロ意識が芽生えた」と話してくれた。春にはプロ昇格後初の試合を控える今、対戦相手の分析や対策を立て、追い込み練習を開始した。「戦術を考えるのも楽しい時間。練習は考えながら行えますが、試合中は考える余裕がなかったり、緊張で体も固まってしまったりすると思うので、自然に体が動くように仕上げたい」と意気込む。そんな知名さんの傍らには、トレーナーからセコンド、マネジメントも務めてくれる父の姿が。「お父さんをはじめ、先生方の指導やサポートのお陰で活動ができています」と感謝を口にする。プロになるという夢を早くも実現させた知名さんの次なる目標は“世界チャンピオン”だ。「プロになり、やっとスタートラインに立てたところ。これから始まるプロ戦では無敗記録を作り、ランカーとして名を連ね、寝技も打撃もできるオールラウンダーになりたいです」と決意を語る。
「格闘技は見るのもやるのも好き。目標があって楽しいから続けられる」と笑顔を見せる知名さん。
デビュー戦に向けて、対戦相手をイメージしたミット打ち練習の様子。ム全員が互いを思いやり乗り越えてきた。
沖縄の高校力 2023 八洲学園大学国際高等学校 知名 昴海さん(総合格闘技)
知名 昴海
Sukai China
八洲学園大学国際高等学校2年。
ヒクソン・グレイシーカップ国際柔術大会2018 優勝、アマチュア修斗(シュート)沖縄選手権2022で優勝したのち、わずか16歳にしてプロの総合格闘家に昇格する。
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。