豚熱、新型コロナウイルスと立て続けの危機に襲われ、売上減少に苦しむ農家を助けたい!

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沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
美里工業高等学校 調理科(琉球Oceans)

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【左】仲間 功也。【中】國吉 生乃。【右】村吉 政哉。◎美里工業高校調理科3年。

全国2位の「ぬちぐすいカレー」。地域と生産者と高校生が一体となって取り組んだ地産地消&SDGsメニューとは?

初出場にして全国大会準優勝を勝ち取った美里工業高校調理科琉球Oceansの3人。一皿のカレーに込めた思いと3人の絆に迫る。

市役所や農家に直接話を聞いて心をひとつに

全国の高校生が腕を競い合う料理コンテスト大会「ご当地!絶品うまいもん甲子園」決勝大会が2020年10月31日(土)東京浅草で開催され、沖縄県代表として出場した美里工業高校調理科琉球Oceansの「ぬちぐすいカレー」準優勝を獲得した。「琉球ぬちぐすいカレー」は、沖縄市産の豚ひき肉、野菜を使用した地産地消メニュー。今年1月沖縄県内で発生した豚熱により、約12,000頭の豚が殺処分されたことを知り、食との関わり方についてあらためて考え、県産豚を使用したメニュー開発を決めた。
「地産地消」をテーマに、野菜も市内の農家から仕入れた。スーパーで購入するのではなく、農家を訪問し直接話を聞くことで、メニューへの思いを強めた。「学校の先生がた、市役所の職員の方や農家の方々が協力してくれて、ぼくら3人だけでなく、たくさんのひとの思いが詰まったカレーです」と仲間さんは話す。
一皿のカレーを通して多くの人の思いや物語を表現し、その努力と工夫が全国大会の舞台で評価された。

意見をぶつけあいながら絆を強めた数か月

県予選から全国大会までの期間は、さらなる改良を重ね、完成度を高めるために、早朝から放課後遅い時間まで調理実習室にこもり、試作を繰り返した。プレゼンテーション用に自分たちで制作した映像にもこだわり、海岸や勝連城址といった地元の魅力をアピールできる場所で撮影するなど工夫を凝らした。
同じ空手道部に所属し、ふだんから仲の良い3人。それだけに、メニュー開発やプレゼン資料作成といったプロセスの中で、衝突することもあったという。「それぞれやりたいことがあって、意見が違ったときにはいいあいになったり空気が悪くなったりすることもありました。でもちゃんと話し合ってひとつひとつ解決して、絆が強くなった気がします」と國吉さん。
3人での調理や農家訪問、撮影などを通して、料理はもちろん、どんな仕事にも必要な協調性やコミュニケーションの必要性を学んだ3人。「卒業後それぞれの道へ進んでも、今回得た経験は絶対活きると思います」という村吉さんの言葉に他のふたりも大きく頷いた。大会を通して大きく成長したようだ。

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沖縄市農家の人々と力を合わせ、県民の思いをひとつに全国大会準優勝に輝いた琉球Oceansの3人

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地産地消をテーマにした「琉球ぬちぐすいカレー」は、2021年1月26日から2週間、県内ファミリーマートにて販売決定。

沖縄の高校力 2021 美里工業高校 琉球Oceans(調理科)

※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。

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