【沖縄県⽴泊⾼校通信制 宮古協⼒校】宮古島から全国へ! 生活体験発表会で受賞した 厚生労働大臣賞

沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
沖縄県⽴泊⾼校通信制 宮古協⼒校 上原 美春さん(生活体験発表)

上原 美春 Miharu Uehara 沖縄県⽴泊⾼校通信制 宮古協⼒校2年⽣ 【実績】 ●令和6年度 第66回県⾼校定時制通信制⽣徒⽣活体験発表会 最優秀賞 ●第72回全国⾼等学校定時制通信制⽣徒⽣活体発表⼤会 厚⽣労働⼤⾂賞

ホスピタリティにあふれ、⼦どもに寄り添える保育⼠を⽬指す

⽣活体験発表会で語った想いと願い

多様性という⾔葉が広まってきたが、働きながら学ぶ通信制や定時制の⾼校⽣はまだ少数派だ。さまざまな事情を抱え、異なる年齢の⼈たちが通う県⽴泊通信には、離島にも協⼒校がある。そのひとつ宮古協⼒校に通う上原さんにお話を伺った。「宮古島からは、はじめての出場だったんです」上原さんが出場した⽣活体験発表会は、定時制・通信制⾼校で毎年⾏われている⾏事だ。それまで苦労したことや学んだことなどを振り返り、⽂章にまとめ発表する、話す⽅も聞く⽅も貴重な場となっている。上原さんが発表したのは『いごこち』というタイトルで、少数派の⽣き⽅や、同級⽣とのふれ合いの中で感じたこと、そしてホスピタリティのことなどが表現されていた。上原さんが発表した⾔葉を抜粋して紹介する。『⼀度社会の「当たり前」から外れたことのある私たちイレギュラーはこれまで沢⼭の批判の⽬を気にして⽣きてきました。しかし私は、2年⽬になる学校⽣活のなかで私たちには誰よりも⻑けた⼒が秘められていると感じています。それは、「寄り添う⼼」「ホスピタリティ」です。ホスピタリティとは、辞書によくおもてなしとして訳される⾔葉ですが、私の好きな訳は「深い思いやり」「⼼がそばにある感覚」というものです』不登校を経験し、⼈と接するのが苦⼿だった上原さんだからこそ、ホスピタリティの⼤切さを伝えることができ、今回の受賞につながったのだと感じた

⾼校卒業後は保育⼠を⽬指す

「⾼校⽣活は楽しい!」笑顔でそう話す上原さん。同級⽣とも仲が良く、学校や仕事が休みの⽇に、⼀緒にカラオケに⾏ったりドライブをすることもあるという。通信制⾼校は、⾃宅学習で仕上げるレポートが⼤変という声をよく聞くが「夏休みの宿題も1⽇で終わらせるタイプだったので、レポートはスクーリングの⽇の夜に仕上げます」と頼もしい答えが返ってきた。現在、週3⽇ほど保育園で働いている上原さん。⾼校卒業後は保育⼠資格の取得を⽬指し、宮古島にいながら通信で学べる、県外の短⼤へ進学する予定だ。すでにチャイルド⼼理カウンセラーやカラーセラピーなどの資格も取得した。⽬の前にいる⼈に必要なことは何か、それをくみ取ることのできる上原さんは、多数派と少数派で対⽴するのではなく、お互いに寄り添い補い合って、進んでいける⼈だと感じた。音楽家の⺟を持ち、ピアノや歌に絵画など多才な上原さん。これまで取り組んできた好きなことをぜんぶ活かせる保育⼠の職業は、天職となることだろう。ホスピタリティにあふれる上原さんの今後の活躍も応援している。

⽣活体験発表で受賞した厚⽣労働⼤⾂賞の盾と賞状には、上原さんの想いがつまっている

満⾯のほほえみでホスピタリティを体現している上原さんを⾒ると、こちらも笑顔になる

沖縄の高校力 2025 泊高校 上原 美春さん(生活体験発表)

※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。

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