沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
北中城高等学校 自転車競技部
写真左:エムプレオ・トシアキさん 右:新垣 快琉さん
颯爽と走る姿に惹かれ、始めた自転車競技。そんな彼が北中城高校を背負って立つまで。
2021年に開催された県高校総合体育大会。自転車競技部門で見事に3冠を飾ったエムプレオさん、そして今後に更なる期待が寄せられている新垣さんに展望を聞いた。
日々の練習を重ね、手にした三冠の座。
中学生の頃まで野球一筋だったというエムプレオさん。野球の練習のために訪れていた沖縄県総合運動公園、その中の自転車競技場で走る選手を見て自転車競技の存在を知ったのだという。高校では新たなチャレンジをしたいと考え、自転車競技部に入部するために北中城高校へ入学。「自転車競技にもいろいろな種目があるんですが、それすら知らない、右も左も分からないところからスタートしました」。体力重視のものやスピード重視のもの、様々な種目に触れながら自分に向いているものを見つけ、大会を目指し練習を繰り返す日々。北中城高校では時にはプロ競輪選手が指導してくれることもあるのだそう。「コーチや先輩たちには本当に恵まれました。とても良い環境で練習できていたと思います。個人種目ではあるけど、だれかと一緒に練習したほうが絶対に伸びる競技なので。いろんな人にたくさん引っ張ってもらいました」。そして3年生になった2021年、高校最後の県高校総体では見事3冠を達成。「高校の名前を背負う覚悟で出場しました。でも日頃の練習が結果に必ず繋がると思っていたので、余計なプレッシャーは感じず、自分の走りで成果を残すことができたと思います」と語ってくれた。
そんな先輩の横で新垣さんは、「来年は自分が北中城高校の名前を背負って立つ番だと思っています。僕もしっかり結果を残していきたいです」と爽やかに話してくれた。
自転車競技の最前線で活躍する選手になりたい。
もうすぐ卒業を迎えるエムプレオさん。高校卒業後は県外へ進学し、自転車競技を続けたいと考えている。「現状を維持するために部活を引退した今もトレーニングを続けつつ、受験勉強も頑張っています。勉強となると練習より捗らないのが悩みですね(笑)」と笑顔を見せてくれた。大学卒業後の進路としては沖縄に戻り、プロ競輪選手になることも視野に入れているのだそう。
そしてこれから高校最後の年を迎え、全国大会や県高校総体、インターハイなど複数の大会を控えている新垣さん。「出場するからには全ての大会で表彰台を狙って頑張ります」と熱い意気込みを見せてくれた。
練習用の自転車。レース用も含めメンテナンスも自分たちでこなす。乗り出す前の大事な作業だ。
県総合運動公園にあるバンクは333mと全国に比べ短めだが、学校のすぐ近くにあるのは強みだ。
沖縄の高校力 2022春 北中城高校 自転車競技部
エムプレオ・トシアキ
Empleo Toshiaki
北中城高校3年
新垣 快琉
Kairu Shingaki
北中城高校2年。
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。