2人とも写真は少し緊張気味だけど、インタビュー中、自分の研究内容を話す姿はもう一人前の研究者そのものだ。
幼い頃よくキャンプに行き、自然と触れ合い、生き物に興味津々だった又吉さん。研究では河川に大量発生していたテラピアを選んだ。戦後の食糧不足を補うために、輸入された外来種だ。河川で大量繁殖し汚いイメージだが、実は鯛のような白身の魚でとても美味しいらしい 。そこで正しい生態系へと導き、美味しい魚として新たなイメージを作りたいと研究している。一方、好きな事には没頭してしまうタイプの島袋さんはノニを発酵させたフルーツワインを共同開発中。テレビ番組の罰ゲームでよく見かけるノニドリンクは、強烈な匂いがあるが、その高い栄養価から健康食品としても注目されている。そんなノニが飲みやすくなれば、 親しみやすい食品に生まれ変わるはず! 2人の研究に共通しているのは、マイナスイメージを払拭し新しい価値を生み出すことだ。興味がある事を研究対象に選び、自ら行動する事が 求められる、サイ・テク・カレッジ美浜らしい研究内容だ。そこで2年間学んだ2人は4月から、興味がある分野を学ぶことができる大学への編入を決めている。そこで様々な研究をする中で、失敗も経験するはずだ。でも2人には恩師に教わった「失敗してもそれは成果だ」と いう精神が身についている。それはこれから進路を決める高校生にもぜひ伝えたい精神だ。
いつもカバンに入れている生物の教科書。生物学者になる夢を 叶えるために勉強は欠かせない。(又吉さん)
強烈な匂いがあるノニをアルコール発酵させた共同開発中のフルーツワイン 。試行錯誤の連続だけど、一緒に活動する仲間がいるから頑張ることができる。(島袋さん)
島袋 真貴子/しまぶくろ まきこ
1989年生まれ。球陽高等学校卒業。サイ・テク・カレッジ美浜生物工学科2年。苦手なパソコンの資格も取得でき、苦手意識も払拭できた。
又吉 真之介/またよし しんのすけ
2000年生まれ。陽明高等学校卒業。サイ・テク・カレッジ美浜環境生態学科2年。 元々食用として持ち込まれたテラピアを研究中。汚いイメージを払拭し、また食 べれるようにしたい。
Catch The Dream 2020.10