沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
北山高等学校 フィールドホッケー部
【上左から】大城 瑠架・佐藤 恵亮・比嘉 祥太・仲宗根 慎【下左から】大嶺 拓真・玉城 颯・川上 琉生
仲間と切磋琢磨し勝負にこだわったチーム作りを目指す。
最後まで集中力が切れなかった決勝戦。諦めない気持ちが見事勝利を引き寄せた。
沖縄県高校総体で決勝を迎えた北山高校ホッケー部。3連覇が目前だった辺土名高校を見事下し、その王座を奪った。決勝戦は、劇的な逆転劇だった。北山高校は1対3のビハインド。試合終了までの6分間に、立て続けで2ゴールを奪い、同点に追いついた。迎えたシュートアウトでも勝敗は付かず、サドンデスに縺れ込む接戦。最初にゴールキーパーの佐藤選手が相手のシュートを止めた。集中力は途切れることなく、相手の動きを読むことができたそう。そしてこれを決めれば勝利が決まるという大事な場面。キャプテンの大城選手は自分のシュートでチームを優勝に導くことだけを考えていた。振りぬいたスティックから放たれたシュートは見事ゴールネットを揺らし、県総体優勝という快挙を成し遂げた。チームメイトも駆け寄り歓喜に湧いた瞬間に涙し、仲間と共に過ごした3年間の練習成果が実りとても嬉しかったと当時を振り返る。
追う立場から追われる立場へ。新チームに向けたエールを送る。
部員全員が未経験からのスタート。大城選手もその一人だ。最初はルールの理解、スティックの使い方に苦しんだが、OB、先生、保護者の方々が練習や試合に応援に来てくれて頑張ることができた。キャプテンとしてチームをまとめることも大変で、投げ出したくなったこともあったが、副キャプテンの佐藤選手と励まし合いながら続けてこれた。自分を取り巻く全ての方々へ「感謝の気持ちを忘れることはできない」と話してくれた。一方、佐藤選手は怪我でプレーできない2か月間を経験。部員が少なく、ゴールキーパーの自分を抜きに練習する状況になってしまったことに強く責任を感じた。仲間からは、いち早く復帰を願う励ましの言葉をもらえたことが嬉しく、それに応えるように治療とリハビリに専念した。何事も諦めない力が大事だと学んだと話してくれた。そんなふたりも引退を迎える。関わる全ての方々へ感謝を忘れず、諦めない気持ちを持って勝負にこだわったチーム作りをして欲しいと、連覇を狙う新チームの後輩たちへエールを送った。
令和二年度 全九州高等学校選抜ホッケー大会に出場し、準優勝した時の1コマ。部員たちの大切な思い出だ。
熾烈なサドンデスを制する決勝点を決め感極まるキャプテンの大城くんに駆け寄るホッケー部員。
沖縄の高校力 2021 美里工業高校 琉球Oceans(調理科)
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。