沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
●与勝高等学校(柔道部)
(左)前德 優磨 Yuma Maetoku 2年(右)知念 玲夢 Reon Chinen 3年 【実績】 ●令和7年沖縄県新⼈⼤会 男⼦個⼈73キロ級 優勝
柔道部の部員を増やし、団体戦にも出場したい
ふたりだけの柔道部だが気持ちは誰にも負けない
たった2⼈の柔道部員。それでも畳の上に⽴てば、誰にも負けない気持ちで戦う。令和7年の沖縄県新⼈⼤会に出場した知念さんは、男⼦73キロ級で個⼈優勝を果たした。与勝⾼校としては33年ぶりの快挙だ。取材の⽇、武道場に集ったのは、知念さんと後輩の前德さんの2⼈だけ。「先輩たちがいたころは団体戦に出ることもあったが、部員が少ない今は出場することもできない」。そんな2人だけの柔道部の稽古を指導するのは、33年前に同校で優勝した経験を持つ⽐嘉コーチだ。他校のようにたくさんの相⼿と練習することが難しく、恵まれた環境とは⾔えない中で勝利を掴んだ知念さんを⾒て、⽐嘉コーチも感慨深かったことだろう。「⼈数は少ないけど気持ちで負けないことが⼤切」と語る知念さんが柔道を始めたのは、兄の影響だった。地域の道場に通い中学校でも柔道部に所属していたが、勝てない⽇々が続いていた。それでも諦めずに練習を続けたことが、知念さんの今の強さにつながっている。前德さんは中学の先輩だった知念さんに「柔道は楽しいよ!」と誘われて⾼校から柔道を始めた。「練習はきついけど、最初はできなかったことができるようになるのが楽しい」と話す前德さん。信頼するコーチのもと、先輩が後輩を⽀え⼀緒に成⻑していくのが与勝高校柔道部の強さだと⾔える。
柔道の楽しさを後輩にも伝えたい
迫⼒のある稽古の様⼦も⾒せていただいた。インタビュー中は穏やかな雰囲気だったふたりが、畳の上で向き合った瞬間、⼒強い⽬になり相⼿に勝つという意気込みが伝わってくる。ときどき行われる那覇⻄高校での出稽古では、与勝から朝早く出発するのは⼤変だが、⼈数の多い環境で練習できるのはとても貴重だ。「厳しい練習のあとに仲間と⾷べるラーメンも、楽しみのひとつ」だという。柔道の魅⼒について「きつい練習をやり切ったあとの達成感」だとふたりは⼝をそろえる。試合前は体重管理やプレッシャーとの戦いもあるが、最後に勝敗を分けるのはやはり気持ちだ。知念さんの得意技は内股、前德さんは背負い投げ。それぞれの技を磨きながら、畳の上での⼀瞬にすべてをかける。今後の⽬標を聞くと、知念さんは「インターハイに出場し、全国で戦える選⼿になること」、前德さんは「ベスト4⼊りを⽬指すこと」と教えてくれた。新⼊部員が増えると、今年の九州⼤会の団体戦に出場することができるかもしれない。未経験でも先輩とコーチが丁寧に教えるので⼤丈夫。⽀え合い励まし合いながら稽古に取り組む、与勝⾼校柔道部の挑戦はこれからも続いていく。
柔道部の部員が増えるとさらに充実した練習ができることだろう
「気持ちでは負けない」それが伝わってくるような練習⾵景だった
沖縄の高校力2026 与勝高校 柔道部
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。














