高校2年生のころに病気を発症し、一時は寝たきりの状態だったという金城さん。約5年間に渡り回復と再発を繰り返し、闘病を続けてきた。いまは完治したといって良いほど良好な状態だが、入学前は体力面が気がかりだった。そのため、将来のことを考えたとき体力を使うことは避け、パソコンを使う職業に就いたほうが良いのではないかと考え、エンジニアの世界に興味が湧いた。そこで沖縄職業能力開発大学校のことを知ったが、普通科の高校出身である彼は、まったく無知の状態から専門分野へチャレンジするため不安はあった。だが、目の前の課題を一つひとつクリアしていくことで確かな知識も身につき、次第に自信を持てるようになった。総合制作では、仲間と知恵を出し合い協力してロボットを作り、ロボコンに出場。チーム一丸となりひとつのものを作り上げることに夢中になった。ひとりで黙々と作業するものと思っていたシステム技術の世界で、チームワークを求められることに魅力を感じ、金城さんはシステムエンジニアを仕事にすることを決意。今年見事にその夢を叶え、来年からシステムエンジニアとして勤務する。病気を克服し、夢を掴めたのは家族や友人、先生に支えてもらったから。これからはしっかり自立し、立派な社会人になってお世話になった人たちに恩返しがしたいと優しい表情を見せてくれた。

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