【社会見学】義肢装具士のお仕事

「沖縄の技術力を世界へ」二代目としての使命と決意

佐喜眞 一朗さん 株式会社 佐喜眞義肢 専務取締役 総務課長

変形性関節症など膝の痛みで悩む患者の歩行をサポートするため膝に装着する関節装具。従来の製品の半分以下という軽さで違和感のない装着感を実現した「CBブレース」は世界的な評価を受け、株式会社佐喜眞義肢の名を広く知らしめることとなった。今回は創業者の息子であり、会社の専務取締役を務める佐喜眞一朗さんに話を聞いた。

新しい時代を生き抜き、沖縄を代表する企業へ成長

『佐喜眞義肢』という社名を聞いてピンとくる人はそれほど多くないかもしれない。しかし、義肢装具の分野では世界的に知られた存在だ。特許も所得しているオリジナル製品『CBブレース』は従来製品の半分以下という大幅な軽量化に成功し、独自のアイデアと技術で自然な装着感を実現させた画期的な義肢であり、これまでに九州地方発明奨励賞、文部科学大臣賞など数々の賞を受賞している。創業者の佐喜眞保氏は、幼児期に患った結核性脊椎カリエスの影響で、小・中学校と重いコルセットを装着しており、自身の経験を活かしてより患者に寄り添った製品を発明することに成功した。小さな工場からはじめた会社はいまや金武町に大きな社屋を構え、トップアスリートや海外の企業からのオーダーも増えている。沖縄の技術力を世界に発信する企業のひとつとして注目を浴びる中、二代目として社長を支えているのが次男の佐喜眞一朗氏だ。陽明高校を卒業後、北海道ハイテクノロジー専門学校に進学し、母の故郷である北海道で3年間解剖学や病理学、運動学などを学んだ。「高校を卒業するとき、周りの友達が進路を決めていく中で、自分は特にやりたいこともなくて。手先が器用で仕事をおぼえるのが早かったから、親の仕事を手伝おうと思ったんです」 専門学校を受験するも二度失敗。それでもあきらめずに目標の学校に合格し、技術を磨いた。沖縄に戻ってからは、専務取締役・総務課長として会社を支えている。仕事は多岐にわたり、経営だけでなく、依頼主の相談対応や病院への営業、医師や理学療法士と相談しながら顧客に合った装具を処方し、制作、適合、納品まですべて請け負う。「最初のうちはわからないことも多くて戸惑いもありました。もともと人見知りな性格ということもあって、お客様とうまくコミュニケーションが取れなくて悩むこともありました。そんな状況を打破したくて、自己啓発セミナーを受けたり、先輩に相談して練習をしたりして、すこしずつ改善していきました」 現在では会社に欠かせない存在として、海外の顧客との交渉や大学教授と連携しての新商品開発など重要な職務も任されている。佐喜眞義肢の製品の噂は世界中を席巻し、現在は中国、台湾、韓国、シンガポール、タイなど多くの国との交渉が進行中だという。新型コロナウイルスの影響で海外出張が難しい中、インターネットを活用してコミュニケーションを取っている。「二度受験に失敗し、24歳で専門学校に入って、社会人としてもスタートは遅く、周囲の目からはのんびりしているように見えたと思います。でも焦らずに自分のペースで前に進むことが大事だと思います。ぼくにもできるくらいです。必ずあなたにもできると学生のみなさんにエールを送りたいです」。

メディア取材対応や顧客管理など総務課長としてこなさなければならない業務は多い

父であり創業者の佐喜眞保社長とともに作業に励む

★施設DATA

株式会社 佐喜眞義肢

(社)日本義肢装具協会 九州・沖縄154号
義肢装具士免許 第3535号
膝の痛みを和らげ、自力で歩く力を取り戻す為のオリジナル関節装具「CBブレース」を開発・提供しています。観光で来沖の膝痛に悩む方にレンタルサービスも可能となりました。お問い合わせは、お電話かウェブサイトをご確認ください。

〒904-1201 沖縄県国頭郡金武町字金武10914
☎︎0120-132-571/098-983-2577
FAX 098-983-2533
専務取締役/総務課長 佐喜眞一朗
e-mail ichiro@cb-sakima.jp
URL http://www.cb-sakima.jp

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