体力と技術で勝負!日々進化する技術や環境に対応しながら人々の生活を支える縁の下の力持ち
ガテン系の仕事とは?
ガテン系とは、建設業や整備士、ドライバーなど、主に技術職や技能労務職のことを指します。体力を資本とする肉体労働のイメージが強いですが、それぞれの分野の専門的な技術や知識を必要とする専門職。道路や橋、家、飛行機、車など、わたしたちの日常生活に関わる建築物やモノを製造・運営し、安心・安全な暮らしを支える重要な仕事です。
ガテン系の仕事内容
<建設業>
土木、建築、大工、左官、とび、石工、内装、塗装、造園など、建設業法により定められた28の職種があります。体力のいる業務も多いですが、国や街・生活空間造りに欠かせない重要な役割を担っています。
<建設業の仕事内容>
■土木工事業
道路、橋、トンネルといった土木工作物を建設、補修、解体する工事を行う。
■建築工事業
建築物を建設する工事(新築、増築、改築、公共施設の耐震補強工事など)を行う。
■大工工事業
木材の加工や取り付けにより工作物を築造し、工作物に木製設備を取り付ける工事を行う。
■左官工事業
工作物に壁土や漆くい、繊維などをこて塗り、貼り付ける工事、また建築物に対する吹き付け工事などを行う。
■とび・石工工事業
足場や鉄骨の組み立て、機械器具・建設資材などの運搬配置、土砂などの掘削、工作物の解体などを行う。
■石工事業
石積み(張り)、コンクリートブロック積み(張り)、石材の加工、法面処理などを行う。
■塗装工事業
工作物に対する塗装や溶射、布張り仕上のほか、路面標示工事なども行う。
■内装仕上工事業
木材、壁紙、畳、ビニール床タイル、カーペットなどを用いて、建築物の内装仕上げや防音工事を行う。
■造園工事業
樹木の植栽や景石のすえ付けなどにより、庭園や公園、緑地などを築造・整備する工事を行う。
《建設業に就くには》
職種により、技能士や施工管理技士などの国家資格を取得する必要があります。建築大工の技能検定の一部は、工業高校の生徒でも受験が可能です。大学や専門学校などを卒業後、国家試験を受験する、高校卒業後、実務経験を積んで国家試験を受験し、資格を取得するなど、職種や自分に合った方法で進路を選択しましょう。
<運輸業>
旅客機、旅客船、電車、バス、タクシーなど、主に人を運ぶ公共交通機関を旅客輸送、モノを運ぶ業務を貨物輸送と呼びます。輸送手段は陸運、航空、海運にわけられ、パイロットや海技士、運行管理者などの資格が必要になります。
※ここでは、主に運転・操縦を目的とした職種についてご紹介します。
〔陸運〕
■ドライバー
自動車教習所で、バス、タクシー、大型自動車など、希望する種類の自動車運転免許を取得。タクシーやバス会社、運送会社などの企業に就職し、ドライバーとして勤務します。業種によっては営業や事務的な業務も行います。
〔航空〕
■パイロット
自家用操縦士、事業用操縦士、定期運送用操縦士の3つの資格があり、いずれも国家試験に合格することが必要です。大学や専門学校、パイロットの養成学校で国家試験受験のための資格を取得後、航空会社へ就職します。
〔海運〕
■海技士
海技士免許は、運航する区域や船の大きさによって種別が異なります。国家試験を受験するためには、大学や専門学校、養成学校を履修する、または一定の乗船経験を積むことが条件です。
<整備士>
自動車整備士、航空整備士、電車整備士、舶用機関整備士など、乗り物や機械の整備、点検などを行う技術職。専門的な知識のほか、理解力、判断力、適切な作業を実践することが求められます。
■自動車整備士
自動車の診断、点検、修理などのメンテナンスを行う。車検には欠かせない役割。
■航空整備士
航空機の機体内にある部品の点検・保守、そのほかタイヤ交換や燃料補給などを行う。
■電車整備士
日常的に車両の点検を行い、突然の故障にも対処する。走り具合をチェックするために、工場敷地内を自ら運転することもある。
■舶用機関整備士
2,206キロワット、ディーゼル機関を対象に、点検、保守、修理などのメンテナンスを行う。
■マリン整備士
ボートやヨットなどの小型船舶を対象に、点検、保守、整備などを行う民間資格。
■二輪自動車整備士
二輪自動車を対象に、点検、修理、整備を行う。販売店などでの勤務では、整備部分についてお客へのアドバイスなどを行うこともある。
《整備士になるには》
各分野の整備士を養成する専門学校や工業系の大学で必要科目を履修し、国家資格や整備士に必要な資格を取得します。工業高校の機械科などを卒業した場合は、定められた日数の実務経験があれば、国家試験の受験資格を得ることができます。資格取得後は整備会社へ就職し、整備士として勤務します。