【向陽高等学校 仲本 紗彩さん(書道)】コツコツと書き続け全国書道展で大賞受賞

沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
沖縄県立向陽高等学校 仲本 紗彩さん(書道)

仲本 紗彩 Saaya Nakamoto 沖縄県立向陽高等学校 理数科 3年 【実績】 ●令和6年 第29回 全日本高校・大学生書道展 書道展 大賞(漢字部) ●令和6年 第76回「沖展」入選 【所属】 茅原書藝會 麗泉書道教室 (八重瀬町)下地麗泉 先生

練習して上達していくのが楽しい

何度も書き直し受賞した作品

今でこそ達筆な文字を書く仲本さんだが、書を始めるきっかけは字がヘタだったからと言う。小学3年生のときに母の勧めで茅原書藝會の書道教室に通い始めた仲本さん。那覇から八重瀬町へ引っ越したあとは、下地麗泉先生が指導する麗泉書道教 室に週2通い、中学・高校に進学したあとも書き続けてきた。昨年の全日本高校・大学生書道展に応募した作品は、縦の長さが2m30cm・横幅は53cmの大きな用紙に書いた中国の漢詩だ。麗泉先生の指導を受けながら何度も書き直し、ぜんぶで50枚ほど書いたという。その中で一番満足のいく作品を応募し、見事、大賞を受賞することができた。それまで仲本さんが応募したコンクールでは、銅賞や銀賞などが続いて「自分は書に向いていないかもしれない」と落ち込むこともあったそうだが、今回の受は、仲本さんにとって大きな自信となったに違いない。受賞した作品は今年開催されている関西で展示されることが決まっている。全国大会で受賞した後、学校の式典で使う横断幕などの文字や、親戚から「床の間に飾る文字を書いて」など、書を頼まれることが増えたという。「何度も練習してうまくなるタイプなので、さらっと書くことは難しい」そうだが、仲本さんの文字に惹かれ、書いてほしいと思う気持ちになるのはわかる気がする。

書の楽しさと難しさ

仲本さんに書の楽しさをお聞きしたところ「できなかったことができるようになっていくのが楽しい」との答えが返ってきた。書道などのお稽古ごとは、中学や高校に入るタイミングで辞める人も多く、仲本さん自身も友達と遊びたくて書道を休んだこともあったそうだが、上達する楽しさを知った仲本さんは書き続けてきた。仲本さんが所属する書道教室では合宿も行っていて、南城市のユインチホテルに泊まり、広間でひたすら書に向かいあうそうだ。普段の書道教室では出会うことのない同学年の生徒と交流できたり、用紙や墨の色などの道具に拘っているかたがいたり、さまざまな書の形に触れることができる合宿は続けていく上で貴重な機会となっている。高校3年生となり進路を考えるようになった仲本さん。高校卒業後は「県外の大学へ進学したい」という希望を持っている。高校卒業後も書道は続けたいと、通信で学ぶことも考えているそうだ。仲本さんの今後の目標は、今年の大会でも入賞できるような作品を書き上げることと、書道の師範の資格を取ることだ。これまでの人生の半分は書道に向き合ってきた仲本さん、他の分野の経験もしつつ、書道家としての道を歩んでいくことだろう。

麗泉書道教室 沖縄県島尻郡八重瀬町字屋宜原164-1-2階 ☎︎070-6599-3706

手に筆を持ち笑顔でポーズ。楽しんで書 いているのが伝わってくる。

※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。

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