沖縄の高校力 Dream INTERVIEW
ヒューマンキャンパス高等学校 名護本校 山里 真桜さん(キックボクシング)
山里 真桜 2年生 DBS女子ライトフライ級チャンピオン
昨日の自分より強くなる。トレーニングとメンテナンスに励む日々
中学生でプロ、高校生でチャンピオンになった可愛く強いキックボクサー
山里さんがキックボクシングをはじめたのは、小学4年生のころ。名護ムエタイスクールに通っていた兄の背中を追って入所した。そのころはキックボクシングをやっている女の子はほとんどいなくて、アマチュア戦でも男の子と戦うことが多かった。中学校で空手部に入部したものの、ムエタイとのルールが違いすぎて混乱したため、以降はキックボクシング一本にしぼる。キックボクシング業界は各団体ごとにプロになれる基準が違うそうだが、山里さんはアマチュア時代の実績と会長の推薦があり、中学3年生の時にプロデビューを果たした。プロになってからは、体重を維持するため大好きな白米を我慢したり練習への意識も変わり、応援してくださる方やスポンサーのことも考えて動くようになったという。高校は通信制のヒューマンキャンパス高等学校名護本校に在籍している。そこではレポートやスクーリングを中心に高校科目を学習する他、自分のやりたい専門分野も学ぶことができ、1年生はネイル・2年生はヘアメイクを選択した。高校やキックボクシング以外にアルバイトもしていて、ラーメン屋とムエタイスクールの子どもクラスを担当している。中には言うことを聞かない子もいるが、子ども達と接するのは楽しいと笑顔で語る。
キックボクシングの目標とこれからチャレンジしたいこと
キックボクシングの魅力は、いろんな感情が飛び交うところだという。勝った時の嬉しさや負けた時の悔しさ、そしてたくさんの観客が喜んでくれる。日常で人を叩いたら大変なことだが、リング上では殴り合って応援してもらえる。痛さは感じるけれどスポーツとしてすごいことだと思う。キックボクシングで大変なことは、体のケア。女性の体は男性に比べて痛みやすいので、ストレッチを欠かさず行い、タイオイルを使用したリンパマッサージで足のむくみなどを取っている。体のケアも大切にしている山里さんの高校卒業後の進路希望は、美容業界でスポーツ選手の美容やメンテナンスにも関わっていきたいそうだ。キックボクシングでの目標は、タイでチャンピオンになること。キックボクシングは年齢ではなく体重で階級がわかれるため、大人からなめられることもあったが、チャンピオンになった今は違う。現在、9戦5勝3敗1分の戦歴を持つ山里さんは、来年2月のタイでの大会に申込みをした。日本から女子の選手が6名ほど参加し、当日まで対戦相手が誰になるかわからない。日本より盛り上がりがスゴイというタイで勝ち上がり、山里さんが国際的チャンピオンになる日も近い。
これまで出場した大会で獲得したベルト、それぞれに思い出がある。
ムエタイスクールで担当している子どもクラスのメンバーとファイティングポーズ。
沖縄の高校力 2024 ヒューマンキャンパス高等学校 山里真桜さん(キックボクシング)
※学年や実績など、内容は全て取材当時のものです。