男性だから、女性だからという社会を変えたい。力が足りなければ、頭を使って補えばいい

寮生活では食事も三食用意されています。通学時間は短縮し、お金も節約できました。寮内から聞こえてきた三線の音色も良い思い出です。

小さい頃から機械が好きだった新垣花音さん 。女子向けのアニメより、戦隊アニメが好きだったそう。沖縄職業能力開発大学校応用課程生産機械システム技術科に進学し、早朝6時台の高速バスに乗り、1時間半のバス移動と30分の徒歩で通学している。加えて深夜にアルバイトもしていたのだから驚いてしまう。精神力と体力の強さと、一度決めたことにはひたむきに継続し、行動する力強さを感じる。「夜遅くまで作業したグループワークでは、誰よりも負けず嫌いで熱心に制作していた」と恩師の仲宗根先生のお墨付きだ。そんな彼女は来年から県外の機械をメンテナンスする会社に内定している。より大きな機械を扱える環境に身を置き、高度な技術を習得したいと意気込んでいる。まだまだ男性社会の工業分野に対して、新垣さんから不安な様子は一切感じない。腕力では劣る女性も頭を使えば男性と同じ作業を行える。将来、指導者への道も視野に入れていて、「女性と男性の二極化を減らし、中間地点を見つけたい」と目を輝かせていた。工業系への進学に迷っている人は気にせず、自分の好きなことにチャレンジしてほしい。 「結局、男性も女性も関係ない」とこれから進学を考えている同性の後輩に向けて、力強い言葉を残してくれた。

みんなで意見を出し合て制作するグループワークでは、色判別装置を制作した。

作業が立て込んで、夜遅くなることもあった。そんな時、休憩中にみんなで食べたアイスクリー ムは、今となっては懐かしい思い出の味となっている。

新垣 花音/あらがき かのん
1998年生まれ。浦添工業高等学校卒業。沖縄職業能力開発大学応用課程生産機械システム技術科2年。高校では学べなかった機械の設計・加工を学べたことでロボットを作れるようになれました。

Catch The Dream 2020.10

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