東京での経験を糧に沖縄と東京のカルチャーを結びつける
上江洲 修さん ライブハウス Output店長兼ブッキングマネージャー
日本工学院専門学校卒業後、東京のライブハウスで経験を積み、現在は故郷である沖縄に拠点を移した上江洲修さん。那覇市のライブハウスOutputの店長としてイベント企画やアーティストブッキングを手掛けるほか、アーティストの育成、プロデュースにも力を入れている。
フジロックの帰り学校の中吊り広告を見て進路を決意
だれにでも人生のターニングポイントがある。今から22年前、1998年のフジロックフェスティバルを観た上江洲さんは、その規模の巨大さ、アーティストのパフォーマンスに圧倒された。会場を後にして電車に揺られながら、「いつかあんなイベントに関わってみたい」と漠然と考えていたとき、中吊り広告が目に入った。日本工学院専門学校の広告だった。さっそく体験入学に行き、高校卒業後3年間アルバイトをしてから上京、入学を果たす。「他の学生よりもすこし年齢が上だったこともあって、同期よりも講師の先生方と話す機会が多かったです。アーティストマネージャーや音楽ライターといった方々と直接コミュニケーションを取ることができ、学びは多かった」。在学中は音楽業界の仕事の流れを学び、入学から半年後にはアシスタントとして現場で経験を積んだ。卒業を間近に控え、沖縄に戻るか東京に残るか迷っていたとき、講師の紹介で新宿ロフトの面接を受け、合格。スタッフとして働き始める。はじめのうちはアルバイトだったものの、3年後には正社員となり、新店舗の立ち上げにも関わった。「ロフトは有名な箱でもあるので、ここで働きたいという音楽マニアが全国から集まってくる。スタッフの間でも、いかに早く仕事を覚えるか、いかに個性を出すかの闘いでした。常に刺激がある環境でしたね」。新宿ロフト、下北沢シェルターと10年以上のキャリアを積み上げた後沖縄へ戻り、現在はロフト時代の同僚で同じ沖縄出身の濱里圭さんとともに那覇市内でライブハウスOutputを切り盛りする。地元のアーティストのライブの他、東京で培った人脈を活かした県外アーティストの招聘、音楽以外にもお笑いやトークショーなど、ジャンルにこだわらず幅広いラインナップで沖縄のカルチャーを支えている。上江洲さんは店長として企画、ブッキングの他、広報、照明も手掛け、バーカウンターにも立つ。さらにアイドルグループのプロデュースにも乗り出し、2021年から本格的に活動開始予定の2人組ユニット「はいびす倶楽部」は新しいスタイルのアイドルとして活動開始前から注目を浴びている。「もともとアイドルがライブハウスのステージに立つことはほとんどなかったけど、10年ほど前から少しずつ変わってきて。シェルターでBiSのステージを観た時に感動したんですよ。その後どんどん大きくなっていって、横浜アリーナで公演するまでになって。その成長過程を見られるというのが良いですよね」。将来的にはOutput独自のレーベルを立ち上げ、CDリリースやフェス開催などさらに大きな展開も考えていると語る上江洲さん。コロナ禍の中でも前を見据え、未来へつながる道を作っていた。
現在の場所に移転して1年目。新型コロナウイルスの影響が続く中でも新たな挑戦を計画している。
ライブでは照明も担当する。リハーサルでステージを見る眼差しは真剣そのもの。
6カレッジ、34学科104専門分野の多彩な学科を設置。なりたい仕事で選ぶ、キャンパスで選ぶ、カリキュラムで選ぶ、取りたい資格で選ぶなど、自分なりのやりかたで夢をつかむ一歩を探し出すことができる。
●東京都大田区西蒲田5-23-22
☎︎0120-123-351
★企業DATA
ライブハウス Output
沖縄県那覇市牧志にあるライブハウス。週末は県内外のアーティストの音楽ライブから平日はお笑い芸人、スポーツ、文化人のトークライブ、BAR営業を行っています。出演者、お客さん、会場の3者が一体となってイベントを作って楽しめる場として心掛けています。イベント企画などしたい方いましたら気軽にご連絡ください。
●沖縄県那覇市牧志2-3-22 高良産業ビル 2F
☎︎098-943-7031
E-mail outputop@gmail.com