高等教育の無償化制度

【もらう奨学金】高等教育修学支援新制度

国が運営する給付型奨学金と授業料等減免制度

2020年度から始まった「高等教育の修学支援新制度」により、日本の奨学金の姿が様変わりしました。返済不要の給付型奨学金に加えて、進学先の入学金と授業料減免の両面から支援が受けられます。対象となるのは、住民税非課税世帯など特に経済的に厳しい家庭ですが、所得の低い沖縄の多くの家庭にとっては心強い制度と言えます。また、貸与奨学金との併用もできますので、自立進学の可能性も高まります。なお、給付奨学金を利用できる進学先は国または地方公共団体から一定の要件を満たすことの確認を受けた学校です。

申請方法とスケジュール

給付奨学金への申請は高校の在学中に申請する｜予約採用｜と大学や専門学校などに進学後に申請する｜在学採用｜があります。予約採用の申請期間は4月〜7月となっており早いところでは4月から開始されますので、自分が対象かどうかは3年生になる前にしっかり保護者や先生がたと相談し、関係書類を入手しておきましょう。4月に3年生に進学し、学校の先生などと相談しながら、インターネットでJASSOに申込みすることになります。候補者決定は秋ごろにJASSOから高校などを通じて生徒本人に通知されます。入学時に採用候補者通知を進学先の大学等へ提示し、JASSOへの進学届の届出を行なってください。入学金や授業料の減免については進学先での手続きになります。

家計の経済状況により支援額が異なります

左の表の給付額と免除額は、住民税非課税世帯で満額支給された場合の支援額となっています。満額支援の条件は家族の年収約270万円以内が目途となりますが、約300万円以内で2/3、約380万円以内で1/3の支援となります。（本人（18歳）・父（給与所得者）・母（無収入）・中学生の家族4人世帯を例とした場合）日本学生支援機構では君たちが支援対象になるかどうかを確認ができる「進学資金シミュレーター」を用意しています。操作は簡単ですのでまずは確認してみましょう。

実質的に成績基準を撤廃必要とするすべての子どもたちが支援を受けられるように

支援者対象者は、「世帯収入や資産の条件を満たしていること」と「進学先で学ぶ意欲がある学生であること」などの条件を満たす学生全員です。大学などへの入学後の申込みでも、学修の意欲や目的、将来の人生設計が確認できるなどの条件を満たせば支援の対象となることができます。

「進学資金シミュレーター」を用意しています。操作は簡単ですのでまずは確認してみましょう。

日本学生支援機構奨学金

第一種と第二種は何が違う?

第一種と第二種は、利子が付くか付かないかの違い以外にも、採用基準と貸与額に違いがあります。大学進学の場合、第一種の学力基準は評定平均値が3.5以上、貸与額は2万円から最大6万4千円から選択となっています。第二種の学力基準は成績が平均以上となっています。貸与額は2万円から最大12万円（医･歯は16万円、薬･獣は14万円）までで1万円刻みで選択することができます。第一種と比較して金額が大きく、県外進学希望者にとっても十分な額となっています。

申請方法

日本学生支援機構奨学金の申請は、高校3年生の時点で申し込む「予約採用」と進学後に進学先を通して申し込む「在学採用」の2種類があります。

｜予約採用｜例年、3年生の4月～7月にかけて予約採用の募集機会が3回設けられています。ただし、募集回数や締切日は高校サイドに一任されています。そのため、高校によっては4月～5月の1回目しか行わないことがあるので、奨学金案内を聞き逃さないように注意しましょう。

｜在学採用｜在学採用は進学後に進学先の学校を通して申し込みます。奨学金がどうしても必要な場合には予約採用を申請しておくことをおすすめします。

※申請時期は高校や進学先により異なりますので、必ず事前に高校で確認してください。

入学時特別増額貸与奨学金制度ってなに？

進学の最初の年度は入学金や進学準備金など、2年目以降よりも特別な費用が必要です。そのために日本学生支援機構では50万円を上限に特別な増額ができます。これも同じく予約採用時に申し込むことができますので、忘れずに申請するようにしましょう。ただし、進学後の振込となるためご注意ください。