注意しておきたい!奨学金の落とし穴[2023]

毎年100万人以上もの学生が利用する「日本学生支援機構奨学金」。
国が運営する奨学金として進学にはなくてはならないほど重要なものとなっています。
しかし、利用するにあたっては注意すべき点も多くあります。
予約段階から返還まで、特性と注意点をよく理解し、費用計画を立てましょう。

国の給付型奨学金を受けている人はバイト収入に要注意!!

高等教育修学支援新制度で国の給付型奨学金と減免を受けている場合は、最大で年間約187万円(給付91万円+減免96万円)を受けられますが、学生のバイトの収入(手取りではなく総支給額)が100万円を超えると、対象外または区分変更になる可能性があります。バイトは年間の総支給額が99万円(月8万2,500円)を超えない程度にしましょう。

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予約採用の時期に注意!

日本学生支援機構の奨学金は高校在学中に「予約採用」の申請が可能です。高校3年生には必ず高校から申請の案内がありますので、聞き逃さないように注意しましょう。日本学生支援機構の奨学金は、進学後に申請できる「在学採用」もあります。予約採用で採用された場合は、進学する前に奨学金支給が約束されますので、少しでも必要と思われる場合は忘れずに申請しておきましょう。

第二種をうまく活用しよう!

日本学生支援機構の第二種奨学金は、有利子ですので、だれしも利子の付かない第一種を希望するでしょう。しかし、第一種の場合は成績基準や家計の状況などの制限もあるため、ほとんどの学生が採用される第二種も含めて柔軟に考えるようにしましょう。奨学金の利率は3%以内と決められているため、それほど大きな負担にはならないかと思います。令和4年3月に貸与終了した者の固定型利率は0.369%、変動型利率は0.040%と低利率になっています。仮に4年間で400万円を貸与した場合、月々の利息は固定型1,230円、変動型134円なのでそれほど負担にはなりません。

返還時の利率算定方法の「固定型」と「変動型」の最終決定は最後の最後に!

日本学生支援機構の奨学金の「第二種」や「入学時特別増額」は、申し込み時に返還時の利率算定方法を「固定型」にするか「変動型」にするか決めなくてはいけません。なお、利率は貸与終了月の利率が適用されますので、その時点の利率を予測して申し込むわけですが、2年後や4年後の利率を予測することは不可能です。返還時の利率算定方法は卒業最終年度に変更が可能ですので、申し込み時にはどちらを選択してもよいので、卒業最終年度に日本学生支援機構のホームページにて最新利率をチェックして判断しましょう。

修業年限と学校の種類に注意!

日本学生支援機構の奨学金は、「修業年限が2年未満の学科」や「県知事の認可を受けていない専門学校」に進学した場合には対象外の場合もあります。専門学校の場合は校名や学校案内パンフレットだけでは判断できないことが多いので、進学ガイダンスやオープンキャンパスなどで日本学生支援機構奨学金の利用が可能かどうか、直接確認するか日本学生支援機構のウェブサイトで確認しましょう。

奨学金では入学前費用に対応できない!

日本学生支援機構の奨学金で、もっとも注意すべき点がここ! 進学先の入学前に必要な費用を奨学金でまかなうことはできません。奨学金は進学後の4月~7月ごろから貸与が開始されるのに対し、入学金や学費(※学費は半期分)は入学前に納入することになっています。総合型選抜や学校推薦型選抜などで合格した場合は、早ければ10月~12月ごろには入学前費用を納入しなければ合格を取り消されてしまいます。受験前に納入すべき費用と時期をチェックし、保護者と早めに相談しましょう。

浪人した場合、予約採用は取り消される!

予約採用に通ったのち、受験した大学や専門学校に不合格になった場合、残念ながら予約採用の資格は取り消されることになります。浪人をして翌年進学をめざす場合には、再度予約申請をする必要があります。日本学生支援機構では、卒業後2年間は出身高校を通して予約採用を受け付けていますので、時期を逃さず出身高校へ出向き申請しておきましょう。

進学後の手続きを忘れると奨学金は支給されない!

日本学生支援機構の奨学金は、高校在学中に予約採用されたあと、進学先で再度手続きをする必要があります。これを怠ると奨学金の辞退と判断され、待てども待てども奨学金は支給されません。進学先でも入学後すぐに奨学金申請の案内がありますので、これも聞き逃さず手続きするようにしましょう。

奨学金の返済を怠ると大きなしっぺ返しが!

一般と比較して非常に低利率な日本学生支援機構の奨学金ですが、卒業後返還を延滞した場合は年率3%のペナルティが課されます。さらに長期間延滞が解消しない場合は、法的な処置が取られることがあります。病気や経済的事情など正当な理由がある場合は、減額返還や返還期限猶予の願出ができますので、必ず手続きをするようにしましょう。

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